富士山や南アルプスなど山々に囲まれた山梨県は、古くから多くの人々が行き交う交通の要所として栄えてきました。
その歴史の中で数々の行事が育まれ、現在も地域の人々によって大切に受け継がれています。
本記事では、山梨に残る伝統行事を7つ取り上げ歴史や意味、参加方法について解説します。
本記事を読めば山梨の文化に対する気づきが得られます。気になる行事があれば、参加してみるのもいいでしょう。
その歴史の中で数々の行事が育まれ、現在も地域の人々によって大切に受け継がれています。
本記事では、山梨に残る伝統行事を7つ取り上げ歴史や意味、参加方法について解説します。
本記事を読めば山梨の文化に対する気づきが得られます。気になる行事があれば、参加してみるのもいいでしょう。
山梨で体験したい伝統行事

ここからは、県内外の多くの人々に体験してほしい7つの伝統行事を紹介します。
1.河口の稚児舞(富士河口湖町)
2.吉田の火祭り(富士吉田市)
3.ふるさと時代祭り(都留市)
4.天津司舞(甲府市)
5.無生野の大念仏(上野原市)
6.隼のおおわらじ(山梨市)
7.信玄公祭り(甲府市)
興味があるものには、ぜひ参加してみてください。
1.河口の稚児舞(富士河口湖町)
2.吉田の火祭り(富士吉田市)
3.ふるさと時代祭り(都留市)
4.天津司舞(甲府市)
5.無生野の大念仏(上野原市)
6.隼のおおわらじ(山梨市)
7.信玄公祭り(甲府市)
興味があるものには、ぜひ参加してみてください。
河口の稚児舞(富士河口湖町)
河口の稚児舞は、富士山信仰と深く結びついた神秘的な伝統芸能です。その起源は平安時代までさかのぼると言われ、富士山の噴火を鎮めた神に舞を奉納したことが由来と言われています。
この行事の最大の特徴は、「オイチーサン」と呼ばれる7歳~12歳の少女が神に仕える巫女として舞を奉納することです。かつては、河口浅間神社の神職や御師の家の娘が務めていましたが、現在では氏子の中から約10人の女児が選ばれます。
選ばれた稚児たちは、神事に向けて礼儀作法などを身につける、神事の前には生ものを口にしないといったしきたりを守りながら舞を習得します。
行事の概要
河口の稚児舞は、南都留郡富士河口湖町河口の浅間神社で年2回開催されます。4月25日の孫見祭と7月28日太々御神楽祭に、拝殿で舞が奉納されます。
一般の方も自由に見学が可能で、申し込みなどは不要です。舞の奉納は約1時間~1時間半ほどです。神聖な儀式のためマナーを守って見学しましょう。
【住所】南都留郡富士河口湖町河口1
この行事の最大の特徴は、「オイチーサン」と呼ばれる7歳~12歳の少女が神に仕える巫女として舞を奉納することです。かつては、河口浅間神社の神職や御師の家の娘が務めていましたが、現在では氏子の中から約10人の女児が選ばれます。
選ばれた稚児たちは、神事に向けて礼儀作法などを身につける、神事の前には生ものを口にしないといったしきたりを守りながら舞を習得します。
行事の概要
河口の稚児舞は、南都留郡富士河口湖町河口の浅間神社で年2回開催されます。4月25日の孫見祭と7月28日太々御神楽祭に、拝殿で舞が奉納されます。
一般の方も自由に見学が可能で、申し込みなどは不要です。舞の奉納は約1時間~1時間半ほどです。神聖な儀式のためマナーを守って見学しましょう。
【住所】南都留郡富士河口湖町河口1
吉田の火祭り(富士吉田市)
吉田の火祭りは、富士山信仰の聖地として栄えた富士吉田市と深く結びついた祭りです。この祭りの起源は400年以上前にさかのぼります。富士山の「山仕舞い」として登山シーズンの終わりを告げます。
単に季節の変わり目を示すのではなく、1年間の富士山への感謝と翌年の安全な登山を祈願する意味合いがあります。長さ約3mの大松明約80本を市内に立て、夜になると神楽の演奏とともに点火されます。
行事の概要
北口本宮冨士浅間神社と諏訪神社が共同で開催します。毎年8月26日・27日の2日間にわたって開催されます。祭りには自由に参加できます。1日目は午後から松明の準備がはじまり、夜8時頃から点火が開始されます。2日目の午後には「すすき祭り」が行われます。
【メイン会場】北口本宮冨士浅間神社:富士吉田市上吉田5558
単に季節の変わり目を示すのではなく、1年間の富士山への感謝と翌年の安全な登山を祈願する意味合いがあります。長さ約3mの大松明約80本を市内に立て、夜になると神楽の演奏とともに点火されます。
行事の概要
北口本宮冨士浅間神社と諏訪神社が共同で開催します。毎年8月26日・27日の2日間にわたって開催されます。祭りには自由に参加できます。1日目は午後から松明の準備がはじまり、夜8時頃から点火が開始されます。2日目の午後には「すすき祭り」が行われます。
【メイン会場】北口本宮冨士浅間神社:富士吉田市上吉田5558
ふるさと時代祭り(都留市)
ふるさと時代祭りは、都留市を代表する祭りです。生出神社で行われる秋の豊作を祈願する例祭として、江戸時代から受け継がれてきました。
神事として行われてきた「八朔祭」と「ふるさと芸能」を掛け合わせて、ふるさと時代祭りと呼ぶようになりました。
大名行列や八朔屋台(山車)が見どころで、豪華絢爛な様子は圧巻です。
行事の概要
通常、9月最初の土日に開催されます。一般の祭り参加者として誰でも参加できます。観光の方も山梨の伝統的な神事と現代の観光イベントが融合した文化行事として、山梨の文化に触れながら気軽に楽しめるでしょう。
【メイン会場】谷村第一小学校:都留市上谷一丁目1-2
神事として行われてきた「八朔祭」と「ふるさと芸能」を掛け合わせて、ふるさと時代祭りと呼ぶようになりました。
大名行列や八朔屋台(山車)が見どころで、豪華絢爛な様子は圧巻です。
行事の概要
通常、9月最初の土日に開催されます。一般の祭り参加者として誰でも参加できます。観光の方も山梨の伝統的な神事と現代の観光イベントが融合した文化行事として、山梨の文化に触れながら気軽に楽しめるでしょう。
【メイン会場】谷村第一小学校:都留市上谷一丁目1-2
天津司舞(甲府市)
天津司舞は、甲府市に古くから伝わる人形を使った神事で、その起源は室町時代までさかのぼると考えられています。この舞は田楽の流れをくむもので、農業の豊作と地域の安寧を祈願する意味が込められています。
最大の特徴は、9体の人形が舞を披露するという形態です。
舞に登場する9体の人形は、一のササラ 二のササラ、一の太鼓、二の太鼓、一の鼓、一の笛、鹿島様、姫、鬼という役割があります。人形が順に舞う姿は、独特の世界観を感じられるでしょう。
行事の概要
天津司舞は、毎年4月10日直前の日曜日に甲府市小瀬町の天津司神社で開催されます。
見学は自由で、入場料は不要です。人形の渡御から舞の奉納まで約2時間ほどです。地元の方が長年大切に守ってきた伝統行事を間近で体験できるでしょう。
【住所】天津司神社:甲府市小瀬町557
鈴の宮諏訪神社:甲府市下鍜冶屋町342
最大の特徴は、9体の人形が舞を披露するという形態です。
舞に登場する9体の人形は、一のササラ 二のササラ、一の太鼓、二の太鼓、一の鼓、一の笛、鹿島様、姫、鬼という役割があります。人形が順に舞う姿は、独特の世界観を感じられるでしょう。
行事の概要
天津司舞は、毎年4月10日直前の日曜日に甲府市小瀬町の天津司神社で開催されます。
見学は自由で、入場料は不要です。人形の渡御から舞の奉納まで約2時間ほどです。地元の方が長年大切に守ってきた伝統行事を間近で体験できるでしょう。
【住所】天津司神社:甲府市小瀬町557
鈴の宮諏訪神社:甲府市下鍜冶屋町342
無生野の大念仏(上野原市)
無生野の大念仏は600年以上前から伝わる行事といわれています。大念仏はかつて、山梨県内各地で行われていましたが、現在残されているのは無生野地区だけとなっています。
地域住民の強い結束により伝統が維持され続けてきました。
会場には道場と呼ばれる区画が設けられ、部屋の壁には阿弥陀如来、不動明王、十六善神の掛け軸が下げられます。念仏や和讃を唱え大太鼓や鉦を鳴らし、太刀や青竹を持ち祈祷する姿には、地域独特の要素も見られます。
行事の概要
無生野の大念仏は、旧暦1月16に当たる新暦の8月16日に開催されます。お盆の時期と重なり、先祖供養の意味合いも強い行事といえます。
この行事は基本的に地域住民のための宗教行事です。見学を希望される方は、事前に上野原市教育委員会または、地元の観光協会を通じて相談するのがおすすめです。
見学の際は、神聖な儀式である事を理解し、マナーを守って静かに見学しましょう。
【開催場所】無生野集会所
地域住民の強い結束により伝統が維持され続けてきました。
会場には道場と呼ばれる区画が設けられ、部屋の壁には阿弥陀如来、不動明王、十六善神の掛け軸が下げられます。念仏や和讃を唱え大太鼓や鉦を鳴らし、太刀や青竹を持ち祈祷する姿には、地域独特の要素も見られます。
行事の概要
無生野の大念仏は、旧暦1月16に当たる新暦の8月16日に開催されます。お盆の時期と重なり、先祖供養の意味合いも強い行事といえます。
この行事は基本的に地域住民のための宗教行事です。見学を希望される方は、事前に上野原市教育委員会または、地元の観光協会を通じて相談するのがおすすめです。
見学の際は、神聖な儀式である事を理解し、マナーを守って静かに見学しましょう。
【開催場所】無生野集会所
隼のおおわらじ(山梨市)
隼のおおわらじは、江戸時代からはじまったといわれる厄除けの行事です。
その由来は、昔、隼で疫病が流行った際に旅の僧侶がお祈りをし村を救いました。僧侶は、お礼も受け取らずに立ち去り、片方のわらじだけが残されていました。そこで、村人たちが僧侶に感謝を込めてわらじを作ったことがはじまりといわれています。
毎年3月になると地域の住民がわらを編み、長さ2m、幅1mの巨大なわらじを手作りします。このわらじには地域住民の健康と安全、農業の豊作といった願いが込められています。
行事の概要
隼のおおわらじは、毎年3月の第2日曜日に隼地区で開催されます。わらじ作りは約1週間前から始まり、当日は完成したわらじを桜の木にかける儀式が行われます。儀式は誰でも見学が可能です。
【住所】山梨市牧丘町隼
その由来は、昔、隼で疫病が流行った際に旅の僧侶がお祈りをし村を救いました。僧侶は、お礼も受け取らずに立ち去り、片方のわらじだけが残されていました。そこで、村人たちが僧侶に感謝を込めてわらじを作ったことがはじまりといわれています。
毎年3月になると地域の住民がわらを編み、長さ2m、幅1mの巨大なわらじを手作りします。このわらじには地域住民の健康と安全、農業の豊作といった願いが込められています。
行事の概要
隼のおおわらじは、毎年3月の第2日曜日に隼地区で開催されます。わらじ作りは約1週間前から始まり、当日は完成したわらじを桜の木にかける儀式が行われます。儀式は誰でも見学が可能です。
【住所】山梨市牧丘町隼
信玄公祭り(甲府市)
信玄公祭りは、山梨県を代表する戦国武将・武田信玄を偲んで開催される盛大な祭りです。毎年春に甲府市内で行われ、県内外から多くの観光客が訪れる一大イベントとなっています。
祭りの見どころは、「川中島の戦い」に出陣した様子を再現した大名行列です。県内各地から武者姿に扮した参加者が出陣する様子は迫力があります。
信玄公祭りは、山梨の歴史や文化を広く発信する重要な役割を果たしており、地域の経済活性化にも大きく貢献している伝統行事といえるでしょう。
行事の概要
信玄公祭りは毎年4月12日(武田信玄の命日)直前の、金曜日~日曜日の3日間開催されます。
祭りの前には武者行列の参加者の募集があります。参加したい方はぜひ応募してみてはいかがでしょうか。
【メイン会場】舞鶴城公園:甲府市丸の内1丁目
祭りの見どころは、「川中島の戦い」に出陣した様子を再現した大名行列です。県内各地から武者姿に扮した参加者が出陣する様子は迫力があります。
信玄公祭りは、山梨の歴史や文化を広く発信する重要な役割を果たしており、地域の経済活性化にも大きく貢献している伝統行事といえるでしょう。
行事の概要
信玄公祭りは毎年4月12日(武田信玄の命日)直前の、金曜日~日曜日の3日間開催されます。
祭りの前には武者行列の参加者の募集があります。参加したい方はぜひ応募してみてはいかがでしょうか。
【メイン会場】舞鶴城公園:甲府市丸の内1丁目
【参考】山梨に残る伝統行事一覧

最後に、国・県指定の重要無形民俗文化財に選ばれている行事を紹介します。
【国指定】
河口の稚児舞(富士河口湖町)
天津司舞(甲府市)
無生野の大念仏(上野原市)
吉田の火祭り(富士吉田市)
【県指定】
岡の式三番(笛吹市八代町岡)
山田の神楽獅子(市川三郷町落居山田)
黒平の能三番(甲府市黒平)
西島の神楽(身延町西嶋)
一之瀬高橋の春駒(甲州市塩山一之瀬高橋)
山梨岡神社の太々神楽(笛吹市春日居町鎮目)
丹波山のささら獅子(丹波山村)
隼のおおわらじ(山梨市)
二ノ宮美和神社の太々神楽(笛吹市御坂町二之宮)
箕輪新町のおんねりと巫女舞(北杜市高根町箕輪新町)
北口本宮冨士浅間神社太々神楽(富士吉田市)
田野の十二神楽(甲州市大和町田野)
下市之瀬の獅子舞(南アルプス市下市之瀬)
塩平の獅子舞(山梨市牧丘町塩平)
下教来石の獅子舞と道祖神祭り(北杜市白州町下教来石)
下吉田の流鏑馬祭(富士吉田市下吉田)
追分の人形芝居(大月市笹子町追分)
内船歌舞伎(南部町内船)
沢登六角堂の切子(南アルプス市沢登)
柏尾の藤切祭(甲州市勝沼町柏尾)
長坂三ヶ区の札番・水番制度(北杜市長坂町)
出典:山梨県ホームページ「山梨県の文化財ガイド」
【国指定】
河口の稚児舞(富士河口湖町)
天津司舞(甲府市)
無生野の大念仏(上野原市)
吉田の火祭り(富士吉田市)
【県指定】
岡の式三番(笛吹市八代町岡)
山田の神楽獅子(市川三郷町落居山田)
黒平の能三番(甲府市黒平)
西島の神楽(身延町西嶋)
一之瀬高橋の春駒(甲州市塩山一之瀬高橋)
山梨岡神社の太々神楽(笛吹市春日居町鎮目)
丹波山のささら獅子(丹波山村)
隼のおおわらじ(山梨市)
二ノ宮美和神社の太々神楽(笛吹市御坂町二之宮)
箕輪新町のおんねりと巫女舞(北杜市高根町箕輪新町)
北口本宮冨士浅間神社太々神楽(富士吉田市)
田野の十二神楽(甲州市大和町田野)
下市之瀬の獅子舞(南アルプス市下市之瀬)
塩平の獅子舞(山梨市牧丘町塩平)
下教来石の獅子舞と道祖神祭り(北杜市白州町下教来石)
下吉田の流鏑馬祭(富士吉田市下吉田)
追分の人形芝居(大月市笹子町追分)
内船歌舞伎(南部町内船)
沢登六角堂の切子(南アルプス市沢登)
柏尾の藤切祭(甲州市勝沼町柏尾)
長坂三ヶ区の札番・水番制度(北杜市長坂町)
出典:山梨県ホームページ「山梨県の文化財ガイド」
まとめ

山梨県の伝統行事は、それぞれが地域の歴史や文化、信仰を背景にもつ貴重な文化遺産です。河口の稚児舞のような国指定重要無形民俗文化財から、地域に根ざした温かみのある行事まで、その多様性は山梨県の豊かな文化を物語っています。
これらの行事に参加したり見学したりすることで、山梨の深い歴史と文化に触れられるでしょう。山梨を訪れる際は、ぜひこれらの伝統行事のスケジュールもチェックして、特別な体験を楽しんで下さい。
これらの行事に参加したり見学したりすることで、山梨の深い歴史と文化に触れられるでしょう。山梨を訪れる際は、ぜひこれらの伝統行事のスケジュールもチェックして、特別な体験を楽しんで下さい。